2024年02月04日
2024 年2月のウール倶楽部
2月のウール倶楽部は2日(金)、3日(土)の2日間開催しました。
雪化粧した富士山と手前の広場に見える土の盛り上がり。春を目前にした恒例の風景です。前日の暖かさから一変して寒い1日だった2月2日。富士山は雪をかぶって冬らしい姿を見せています。一方、森の家の前の広場では異変が。枯れ草の上のあちらこちらで土が盛り上がっています。モグラが土を掘り起こしたようです。生物は季節を感じるのに敏感です。 もうすぐ春ですねエ~♪
また、2月3日は節分。牧場にはこんな看板が飾られていました。
こうした楽しげな光景を見るにつけ、1ヶ月を過ぎてもまだ遅々として復興作業が進まない能登半島地震被災地に思いを馳せてしまいます。被災地では苦しい日々が続いています。被災した人々に早く日常の生活が戻るよう祈らずにはおられません。今自分に出来る最も効果的な方法は何か、考えてみましょう。
さて、今月の倶楽部の報告です。
1月の課題だったフェルトのブローチ。
刺繍やビーズなどで飾り、素敵なブローチができました。
今月の課題はマリーゴールドとコチニールを合体させた染色です。
まず、コチニールを袋に入れて鍋で煮出します。その後、袋を取出し袋に入れたままのコチニールを潰します。ウールの場合、煮出す前に粉にすると、粉がウールに付着して取れなくなるためにこのような方法をとります。十分に水分を含ませてから潰すと、粉が出ず美しい色が得られます。
今更ではありますが、コチニールとは、中南米でウチワサボテンに寄生するカイガラムシで、その色素は染色だけでなく食品添加物や口紅、頬紅などの化粧品に使われます。今回は乾燥したコチニール・カイガラムシを使いました。
こちらはマリーゴールドを冷凍保存したもの。
こちらも別鍋で煮出します。
マリーゴールドの染液
コチニールの染液
マリーゴールドとコチニールの染液を混ぜ合わせた染液
マリーゴールドの花(かす)は捨てます。
1染目の染め上がりです。
早速解す準備です。
2染目は明朝まで放冷します。
2日目
2染目を解します。
3染目は薄い卵色のような優しい色になりました。
染色は簡単なようでとても繊細かつ難しい作業です。
データを見ながらやれば簡単に誰でもできるという方もいるようです。どんな色でも良いから、兎に角染まれば良いという類いの人達にとってはそれでも良いでしょう。しかし、こんな色を染めたい、あんな色を染めたいと、自らが思い描く色を染め出すことは大変難しい。染料や助剤の関連だけではなく、その時の温度や湿度、水の状況、そして羊毛の性質など様々な要因が大きく影響し、なかなか適確な色を出せないのが実際なのです。京都の「染司(そめのつかさ)よしおか」の憲法黒の微妙な色を植物染めで出すことの困難さはあまりにも有名な話です。微妙な色を私達素人が染めるのは勿論無理なのですが、それにしても、データーさえあれば染めなど簡単にできるという安易な考え方にはとうてい納得できません。染めは、長い勉強と経験、それに感性など、様々な要因が影響されるものです。橋本先生が来られなくなり、倶楽部が解散した後、各自が自宅で染めをするためには、これからの11ヶ月をしっかり学ぶ必要があります。頑張りましょう。
染めの合間を縫って、紡ぎの練習も欠かしません。
ロングドローによる単糸の紡ぎ方は誰もが苦手とするところ。レース用の単糸は細く、しかも綺麗に、切れないように紡がなくてはなりません。先生自らのデモンストレーションで学びます。
これは貴重ですよ。皆さん、ビデオに収めたでしょうか?
紡毛と梳毛の違いに悩んでいたHさん、今日は先生から手取り足取り(?)のレッスンを受けます。
皆さん意欲的。真剣そのものです。
それにしても、先生自らのレッスンはこの先いつまで受けられるのでしょう。残された時間が少ないと思うと、自ずと熱心になってきます。そして、その時間の短さを考えるだけで感傷的になってしまいます。
今年いっぱいで姿を消すウール倶楽部では、呑気なことは言っていられないのですが、そこは倶楽部員のこと、部員一同、今月も真剣且つ熱心に、しかも和気藹々と楽しく課題に取り組んでいました。
雪化粧した富士山と手前の広場に見える土の盛り上がり。春を目前にした恒例の風景です。前日の暖かさから一変して寒い1日だった2月2日。富士山は雪をかぶって冬らしい姿を見せています。一方、森の家の前の広場では異変が。枯れ草の上のあちらこちらで土が盛り上がっています。モグラが土を掘り起こしたようです。生物は季節を感じるのに敏感です。 もうすぐ春ですねエ~♪
また、2月3日は節分。牧場にはこんな看板が飾られていました。
こうした楽しげな光景を見るにつけ、1ヶ月を過ぎてもまだ遅々として復興作業が進まない能登半島地震被災地に思いを馳せてしまいます。被災地では苦しい日々が続いています。被災した人々に早く日常の生活が戻るよう祈らずにはおられません。今自分に出来る最も効果的な方法は何か、考えてみましょう。
さて、今月の倶楽部の報告です。
1月の課題だったフェルトのブローチ。
刺繍やビーズなどで飾り、素敵なブローチができました。
今月の課題はマリーゴールドとコチニールを合体させた染色です。
まず、コチニールを袋に入れて鍋で煮出します。その後、袋を取出し袋に入れたままのコチニールを潰します。ウールの場合、煮出す前に粉にすると、粉がウールに付着して取れなくなるためにこのような方法をとります。十分に水分を含ませてから潰すと、粉が出ず美しい色が得られます。
今更ではありますが、コチニールとは、中南米でウチワサボテンに寄生するカイガラムシで、その色素は染色だけでなく食品添加物や口紅、頬紅などの化粧品に使われます。今回は乾燥したコチニール・カイガラムシを使いました。
こちらはマリーゴールドを冷凍保存したもの。
こちらも別鍋で煮出します。
マリーゴールドの染液
コチニールの染液
マリーゴールドとコチニールの染液を混ぜ合わせた染液
マリーゴールドの花(かす)は捨てます。
1染目の染め上がりです。
早速解す準備です。
2染目は明朝まで放冷します。
2日目
2染目を解します。
3染目は薄い卵色のような優しい色になりました。
染色は簡単なようでとても繊細かつ難しい作業です。
データを見ながらやれば簡単に誰でもできるという方もいるようです。どんな色でも良いから、兎に角染まれば良いという類いの人達にとってはそれでも良いでしょう。しかし、こんな色を染めたい、あんな色を染めたいと、自らが思い描く色を染め出すことは大変難しい。染料や助剤の関連だけではなく、その時の温度や湿度、水の状況、そして羊毛の性質など様々な要因が大きく影響し、なかなか適確な色を出せないのが実際なのです。京都の「染司(そめのつかさ)よしおか」の憲法黒の微妙な色を植物染めで出すことの困難さはあまりにも有名な話です。微妙な色を私達素人が染めるのは勿論無理なのですが、それにしても、データーさえあれば染めなど簡単にできるという安易な考え方にはとうてい納得できません。染めは、長い勉強と経験、それに感性など、様々な要因が影響されるものです。橋本先生が来られなくなり、倶楽部が解散した後、各自が自宅で染めをするためには、これからの11ヶ月をしっかり学ぶ必要があります。頑張りましょう。
染めの合間を縫って、紡ぎの練習も欠かしません。
ロングドローによる単糸の紡ぎ方は誰もが苦手とするところ。レース用の単糸は細く、しかも綺麗に、切れないように紡がなくてはなりません。先生自らのデモンストレーションで学びます。
これは貴重ですよ。皆さん、ビデオに収めたでしょうか?
紡毛と梳毛の違いに悩んでいたHさん、今日は先生から手取り足取り(?)のレッスンを受けます。
皆さん意欲的。真剣そのものです。
それにしても、先生自らのレッスンはこの先いつまで受けられるのでしょう。残された時間が少ないと思うと、自ずと熱心になってきます。そして、その時間の短さを考えるだけで感傷的になってしまいます。
今年いっぱいで姿を消すウール倶楽部では、呑気なことは言っていられないのですが、そこは倶楽部員のこと、部員一同、今月も真剣且つ熱心に、しかも和気藹々と楽しく課題に取り組んでいました。
タグ :羊 羊毛草木染め草木染
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2023年ウール倶楽部展示会続報
2023 年11月第2回目のウール倶楽部
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Posted by woolclub at 01:00
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